GEKKAN-WIEN ウィーン日誌

   平成元年創刊 現地オリジナル取材と編集でウィーンを伝える      現地情報紙「月刊ウィーン GEKKAN-WIEN 」の編集長が綴る

OPECの新ビル

 ウィーンに本部を置く石油輸出国機構OPECの新住所(1区ヴィップリンガー通り)について、今日その契約書の調印がオーストリア外務省で行なわれた。新しいビルの引渡しは11月になる。写真はOPEC事務局長アブダラ・サレム・エル・バドリ Abdalla Salem El-Badriとオーストリア外相ミヒャエル・シュピンデレッガー Michael Spindelegger

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ムツェンスクのマクベス夫人

 10月23日シュターツオーパーでプレミエのショスタコーヴィチ「ムツェンスクのマクベス夫人」の指揮者は健康上の理由でキリル・ぺトレンコ Kirill Petrenko からインゴ・メッツマッハー Ingo Metzmacher に代わった。シュターツオーパー広報部が先ほど発表した。指揮予定だったぺトレンコは持病の頚椎症が急に悪化し、今後の活動のためにも今は絶対安静が必要だという。

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松川孝子新作

 ヴィットゲンシュタイン・ハウス Wittgenstein Haus で9月22日から25日まで日墺友好140周年記念アート展に松川孝子 Takako Matsukawa さんの作品も出展されている。

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訃報:ココロのシェフ

 ウィーンのグローバル・ビストロ「ココロ kokoro 」のオーナーシェフ、ヨーゼフ・ハウスベルガー Joseph Hausberger さんが急死し、今日ウィーンのキリスト教プロテスタント系墓地で埋葬が執り行われた。突然の余りにも早すぎる彼の死に、家族はもとより友人や関係者は大きなショックを受けている。9月17日の夜も遅くまで働き、いつもの美味しい食事をお客に提供したその日の夜中、心臓発作に襲われたという。ハウスベルガーさんはチロルのアルプバッハ出身で、豪華客船やデラックスホテルでコックとしてキャリアを積み、韓国のホテル・ヒルトンで働いていた時に韓国人スチュワーデスのソーク Sook さんと出会い、結婚。食事が美味しいことで有名な日本のホテルでは部下総勢200名を従えた総調理長を務め、世界の政治家や有名人のみならずハウスベルガーさんの創作を味わった人は数知れない。自分の店を持ちたいという願いをウィーンで見つけ、シュテファン大聖堂から歩いて数分のところに「ココロ(心)」を開店。その名のとおり、心を込めて、日曜祭日を除く毎日夫が朝のマーケットで食材を選び調理し妻がサービスする家族経営を続けていた。フレンチを基礎に、時には韓国や日本などのエスニックを加え、高級レストランの味が家庭的な雰囲気のもとリーズナブルな値段で味わえるとあって、ウィーン人はもとより日本人や韓国人など在留外国人やツーリストにも人気のウィーンの穴場的レストランだった。世界を駆け巡ってキャリアを積み、最後は母国語の通じる故郷に自分の店を持って、自分の好きなように運営したいというひとつの念願を叶え、店を軌道に乗せ、更に進もうとしているその矢先での突然死だった。心から哀悼の意を表したい。

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ヨーロッパの日

 日本人ピアニストがウィーンの曲を演奏するのは珍しいことではないが、ウィーンの歌手とザグレブの歌手が日本語で日本の歌を歌うとなると、話は別である。過去数回にわたる日本公演でも多くのファンの心をつかんだ≪ウィーン出身歌手&ザグレブ出身歌手&日本人ピアニスト≫の愉快なトリオが、きたる9月29日、ウィーン4区の「ヨーロッパの日」の枠内でコンサートを行なう。題して≪ザグレブとウィーンからのメロディー Melodien aus Zagreb und Wien≫なので今回は日本の歌は演目にない。
 
 9月29日(火)19時 4区 Favoritenstrasse 18, 1040 Wien 入場無料

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さかもとふささんと修道院ワイン

 型絵染版画家のさかもとふさ Fusa Sakamoto さんの個展が9月17日から12月31日までブルゲンラント州アイゼンシュタットで開催される。9月16日のオープニングでふるまわれた美味しい地元産のワインはワイン醸造所≪カイザー・ファミリー Familie Kaiser≫から提供された。その関係でさかもとさんはカイザーさんと知り合った。和訳すれば≪天皇一家≫となるが、カイザーという苗字の一家が数代にわたって経営している。現在は父親のルードルフ・カイザー Rudolf Kaiser さん、母親のユーディット・カイザー Judith Kaiser さん、息子のクルト・カイザー Kurt Kaiser さんの親子3人でブドウ栽培とワイン醸造をてがける。3人ともワイン造りの国家資格を有している。カイザー・ファミリーの特製ワインに≪Tenno≫という名の赤ワインがある。まさに≪天皇≫。日本国内では付けることの出来ないワイン名である。この名の由来は≪カイザー≫というファミリー名から来ているのではない。実はルードルフさんのお父さんが日本に行ってワインを製造し、それが天皇家の御用達となっていたのだ。ワインを製造していたのは岐阜の多治見修道院。ミサ用ワインを造るのが目的だった。

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相原節子展

 ジークムント・フロイト私立大学 で9月16日から11月15日まで開催される相原節子個展「イメージ:魂の深み」のオープニングが盛大に行なわれた

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訃報:指揮者メルツェンドルファー

 オーストリアの指揮者エルンスト・メルツェンドルファー Ernst Märzendorfer さんが今日の昼、ウィーンで病気のため亡くなった。享年88歳。シュターツオーパー広報部によると、名誉会員である同氏は1921年5月26日オーベルンドルフ(ザルツブルク)で生まれ、ザルツブルク・モーツァルテウムでクレメンス・クラウスに師事。グラーツ・オペラハウスのカペルマイスターを経て、1953年から58年までモーツァルテウム・オーケストラの首席指揮者を務めた。ザルツブルク・フェストシュピーレやブレゲンツ・フェストシュピーレ、ウィーン・フェストヴォッヘンで活躍する傍ら、イタリア、日本、北米、南米など世界中でオペラやコンサートの客演を行なった。オペラのレパートリーが広く、リヒャルト・シュトラウスの全舞台作品を指揮、1965年には米国で「カプリッチョ」を初演した。ウィーンのシュターツオーパーには1959年4月11日、「リゴレット」で指揮デビュー。「リゴレット」(19公演)、「後宮からの逃走」(17公演)、「ファウスト」(16公演)、「蝶々夫人」(16公演)、「無口な女」(14公演)、「薔薇の騎士」(12公演)、「フィガロの結婚」(12公演)など42演目のオペラを285公演、更にバレエを129公演、指揮している。シュターツオーパーでの最後となる414回目の指揮は2007年の「子供のための魔笛」だった。1999年にシュターツオーパー名誉会員に選ばれた。
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オペラ座2夜連続「魔笛」

 シュターツオーパーは今日の演目をプッチーニ「マノン・レスコー」からモーツァルト「魔笛」に変更した。月刊ウィーン編集部がシュターツオーパー広報部に確認したところ、主演のニール・シコフ Neil Shicoff が急病のためという。「マノン・レスコー」は指揮者パオロ・カリニャーニ Paolo Carignani が急病のため、9月12日と16日の公演はミヒャエル・ハラース Michael Halasz に変更されていた。なお明日の演目も「魔笛」であるため、シュターツオーパーでは2晩連続で「魔笛」が公演される。
 誰かが急病になれば代役が出るのが普通だ。以前、「ユダヤの娘」が、やはり主演のシコフ急病のため「蝶々夫人」に変更になったことがある。シコフでなければこの役はこなせないという理由があった。それにしても、年末年始の「こうもり」を例外として毎晩演目が違うことが特長のシュターツオーパーが連続公演を行なうのはめったにないことである。

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マイケル追悼コンサート中止

 シェーンブルン宮殿前で9月26日に開催される予定だった≪マイケル・ジャクソン追悼コンサート≫が中止になった。主催者が今日、発表した。主催者によれば追悼公演は2010年6月前半にロンドンで行なわれる。

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アルベルティーナの印象派展

 9月11日から2010年1月10日までアルベルティーナ美術館で印象派展が開催される。副題に「光はどのようにしてキャンヴァスに来るのか」とあるように、絵画の作られ方を説明しているのが興味深い。出展193点中、絵画125点、オブジェクト56点。毎日10時~18時 水曜10時~21時

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ルノワール「庭で日傘をさした婦人」1875/76 Museo Thyssen-Baornemisza, Madrid

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ルノワール「セーヌの岸辺」1879 Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Köln
(c)RBA,Köln

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ゴッホの毛糸箱(再現) Gogh Museum, Amsterdam

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マイケル追悼コンサート記者会見

 来る9月26日シェーンブルン宮殿前で開催されるマイケル・ジャクソン追悼コンサートThe Tribute - In Memory of Michael Jackson ≫の初の国際記者会見が先ほどウィーン市庁舎であった。マイケルの兄でコンサートの共同プロジューサーでもあるジャーメイン・ジャクソン Jermaine Jackson 、協力者でウィーン市副市長のレナーテ・ブラウナー Renate Brauner 、主催者でコンサートのエグゼクティヴ・プロジューサーでもあるゲオルク・キンデル Georg Kindel が出席した。コンサートにどのスターが出演するのか、それが一番知りたいところだが、今日の記者会見では全ての出演者を発表することができないという説明があった。記者団からは「今、教えてくれ」との合唱が起こったが、だめ。記者の質問に答えてジャーメインがスターの名を言いそうになった途端、隣のキンデルから待ったがかかるなど、結局、出演スター聞き出しは成功しなかった。なお今日のウィーンでの国際記者会見に続き、今後ロンドン、ベルリン、パリで国際記者会見があり、次第に詳細が明らかになるとのことだ。歌手も自分の持ち歌でなくマイケルの歌を歌うので、簡単なことではない。今日発表された出演者: Mary J. Blige, Akon, Natalie Cole, Chris Brown, US5, Angela Bassett
チーム: Ron Weisner, Phil Heyes, Bob Dickinson, Michael Abbott, Tzvi Small, Tisha Fein, David Wild
寄付先: Larry King Cardiac Foundation, Feed The Children, CliniClowns, Earth Care International Foundation

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第三の男60周年記念切手

 アントン・カラスのチターでおなじみ、敗戦後のウィーンを舞台にした名画『第三の男』が上映されて今年で60年になる。これを記念しオーストリア郵便は記念切手を発行。発行日は映画の世界初公開日と同じ日の、今日9月2日で、4区にある『第三の男ミュージアム Dritte Mann Museum 』に特別郵便局が設けられた。
 写真左から、第三の男ミュージアムの館長ゲルハルト・シュトラースグシュヴァントナー Gerhard Strassgschwandtner 、オーストリア・ポストのエーリッヒ・ハース Erich Haas 、4区区長、ウィーンの地下水道を管理するウィーン・カナルのヨーゼフ・ゴットシャール Josef Gottschall

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オペラ座ライヴ

 夏休みが明け、シュターツオーパーではいよいよ9月4日から新シーズンの公演が始まる。劇場横のカラヤン広場では今日、ライヴ中継のため大スクリーンの設置準備が始められた。9月は4、5、6、9、11、12、15、17、19、20、24、25、26日に中継される

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アドリエン・ヤンチェク展

 シュテファン大聖堂に近い画廊ギャラリー・タイム galerie timeで今日、『アドリエン・ヤンチェク Adrien Jancsek 』展のオープニングがあった。彼女の作品だけでなく、父親のアンタール・ヤンチェク Antal Jancsek の作品も展示されている。彼はハンガリーを代表する画家として日本でも数回、ハンガリー政府主催で展覧会が行なわれている。今日のオープニングにはウィーン在住の画家、岡崎信吾 Shingo Okazaki さんも訪れ、画廊のギュンター・ヴァハテル Günter Wachtel さんと記念撮影(下)。岡崎さんについては、8月11日付の本ブログで報告したように、貸し倉庫の火事により同画廊での個展がキャンセルされたのだが、実はつい最近、岡崎さんの作品が奇跡的に助かっていたことが判明。今日のオープニングでは皆で喜びを分かち合った。これについては月刊ウィーン10月号に報告する。

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